イゾンセイ
天戸。
本名、天戸拓巳。覚えている限り長い付き合いで精神科医という特別な立場にいる男である。
病院にいた時からなにかと世話を焼いてくれている、文面だけ見ればいい人に見えるじゃん?
やってくれてること自体はいい人。でも本当はそうじゃなくて…
「あはー!!珍しい!1コールで出てくれたよ♡流石、僕の将来のお婿さんだね!!!」
きゃいきゃい騒いだ声が耳に響いてうるさい。早めに用件聞こう。
「なんなので、用件は」
「冷たいなー気楽に行こうよ〜」
「うっせぇクソホモ」
「ホモは差別用語だよ?軽々しく使っちゃだーめ。ま、事実だけどね。」
そう、天戸は同性愛者だ。つまりは男しか愛せない体というわけだ。オカマって訳では無い。女になりたいとは思ったことないらしいし。しかもその矛先が僕、根岸玲太に向いている。
僕はノンケなのでマシンガンのような告白を嫌という程に切り捨てている。
「用件はね、今日検診の日だよって伝えたくて。本当は16時からにしたかったんだけど用事入っちゃって今から来てくれない?」
「あー…」
僕は返事に困った。だって白がいるから。一人にしても大丈夫そうだけど…天戸がうるさいし…。仕方ない。メモ用紙に書いとこう。
「いいよ。でもすぐ終わってね」
「それはその日の気分だよ、ぼ、く、の♡」
「あのさぁ……こっち新しい子増えたんだよね。だから早くして欲しいわけよ」
「………は?はぁぁあぁ!!?なに玲太くん浮気!!!?」
「ちがうから!!!!!!とにかく今から行くから!後で話すから!!!じゃあね!!!」
勢いで切った。当たり前だ。白はそんな人間じゃない。
「極力、天戸に白を会わせたくないわ…」
そうして僕はメモ用紙に
出掛けてます。
と短くしたためておいて家を出た。
時間は13時になっていた。まだ外は涼しい風に合わないカンカン照りであった。
本名、天戸拓巳。覚えている限り長い付き合いで精神科医という特別な立場にいる男である。
病院にいた時からなにかと世話を焼いてくれている、文面だけ見ればいい人に見えるじゃん?
やってくれてること自体はいい人。でも本当はそうじゃなくて…
「あはー!!珍しい!1コールで出てくれたよ♡流石、僕の将来のお婿さんだね!!!」
きゃいきゃい騒いだ声が耳に響いてうるさい。早めに用件聞こう。
「なんなので、用件は」
「冷たいなー気楽に行こうよ〜」
「うっせぇクソホモ」
「ホモは差別用語だよ?軽々しく使っちゃだーめ。ま、事実だけどね。」
そう、天戸は同性愛者だ。つまりは男しか愛せない体というわけだ。オカマって訳では無い。女になりたいとは思ったことないらしいし。しかもその矛先が僕、根岸玲太に向いている。
僕はノンケなのでマシンガンのような告白を嫌という程に切り捨てている。
「用件はね、今日検診の日だよって伝えたくて。本当は16時からにしたかったんだけど用事入っちゃって今から来てくれない?」
「あー…」
僕は返事に困った。だって白がいるから。一人にしても大丈夫そうだけど…天戸がうるさいし…。仕方ない。メモ用紙に書いとこう。
「いいよ。でもすぐ終わってね」
「それはその日の気分だよ、ぼ、く、の♡」
「あのさぁ……こっち新しい子増えたんだよね。だから早くして欲しいわけよ」
「………は?はぁぁあぁ!!?なに玲太くん浮気!!!?」
「ちがうから!!!!!!とにかく今から行くから!後で話すから!!!じゃあね!!!」
勢いで切った。当たり前だ。白はそんな人間じゃない。
「極力、天戸に白を会わせたくないわ…」
そうして僕はメモ用紙に
出掛けてます。
と短くしたためておいて家を出た。
時間は13時になっていた。まだ外は涼しい風に合わないカンカン照りであった。