先輩とわたし
そんなある日、部活が終わって、帰り道
家が向かい同士ということもあって、
必然的に一緒に帰っていた
学校から家までのちょうど真ん中あたりの距離
突然、言われた
「私ね、隼人のこと、ずっと好きだったんだ。今も。」
あまりにも突然、サラッと言うものだから
驚きで声が出なかった
「返事は分かってるからいらない。じゃあ、私先に帰るね。見たいテレビあるから!」
そう言って 運動神経のいい美咲は
女子とは思えない足の速さで帰って行った
それからというものの、幼馴染だと思っていた美咲からの告白
当然、動揺しない訳がない
あからさまに、動揺していたと思う
そろそろ、きちんと話をつけないと、
返事はいらないって言われても、俺が気が済まないし....
そう考えていた頃に美咲から部活のあとに呼び出された今日。
しっかり、自分の意思を伝えた
抱きついてくる美咲を、
俺は同じように抱きしめてやることはできない
関係が壊れてしまうのはこわい
でも、大事な人だからこそ、嘘をついて付き合うなんてことはできない
俺たちは産まれた時からずっと側にいた
簡単にこの関係が崩れてしまうことがないって、俺は、勝手だけど、信じてるから。
そして、美咲の後ろ姿を見送ったあと、今に至る