先輩とわたし
「 愛ちゃん、流星の扱い慣れてきたね〜!」
美人のマネージャー、松岡 美咲さんがわたしの座っているベンチの隣に座った
「そうですか?まあでも、毎日言われたら慣れますよ〜」
「確かにね!隼人が嫉妬しちゃうかもよ〜?」
ニヤニヤしながら美咲さんは目線を橘先輩に向けた
遠くの方で橘先輩は流星さんとキャッチボールしている
「まっさか!それはないですね〜!」
否定はしつつも、内心嬉しくて
隠しきれていない顔を両手で押さえながら橘先輩の方を見た
相変わらずキラッキラしている
「そーう?最近、よく愛ちゃんの話してるわよ隼人。」
「 えっ、それほんとですか?」
「まじよ〜〜まじまじ!すっごい楽しそうな顔して話してるんだから!」
愛ちゃんにも見せてあげたいよって笑いながら言うその横顔が
どこか切なそうで。素直に笑えなかった
「あっ、ボールが当たったみたい!わたし行ってくるね」
そう言うと、コールドスプレーを持って走って行った