激しく、優しく、愛して





乱れたわたしの髪を彼は両手で直し
視界から髪の毛がなくなった。


その手は次にわたしの腰辺りまでおりて
わたしをそっと抱きしめる。


「誰か…来るよ」


「今日からこの学校は盆休みだから
他の先生も来ないし部活もないから大丈夫だ」


耳元から聞こえる声と
チャプンチャプンと水の音が心地いい。


「怒鳴るのには少し驚いた。
ストレス溜まったか?」


「あ、当たり前じゃん。
毎日毎日やってらんないよ」


「こうでもしないと
お前に毎日会えないからな」




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