激しく、優しく、愛して
4章
香水のにおいに乱れる心
「おい、そんな寒いか?」
いつの間にか人肌恋しい季節がやってきた。
「寒いよ。なんで涼は寒くないわけ」
12月に入ると街はイルミネーションで
きらきらと輝いている。
学校はいつも通りだけど。
「待ちなさい相川さん。
またそんなだらしない格好して」
寒いからスカートはいつもより長いのに
この馬場はただわたしを
説教したいだけだろう。