激しく、優しく、愛して
「前の仕事のときにある女を毎日見かけてて
いつも違う男と歩いてたし1人の時もあった。
汚いことをして自分を捨ててるような奴で
最初は他の奴に汚されてるなら俺が、俺だけが
汚してやろうと思ってたけど
毎日俺の部屋から外を眺めてるあいつの顔が
夕日に照らされてるときに綺麗だと思った。
もっと他の人間らしい顔を見てみたい…
いちいち俺のすることに焦ったり怒ったり
初めて笑ったときは正直可愛いかった。
でも、泣いた顔は…させるつもりなかった」
一瞬冬二は眉間にしわを寄せた下を向いたが
またすぐに前を向き直す。