激しく、優しく、愛して
「教師と生徒の立場になったから
終わるなんてことは俺にはできなかったが
許されることではないことぐらい
理解している。でも、仕事はいくらでもあるが俺の女はあいつしかいない。
あいつしかいらない。俺の勝手でみんなに
迷惑をかけたのは本当に悪いと思っている。
けど、わかってほしい」
彼はマイクを置いて最後に一言口にした…
1番遠いところにいたわたしには
彼の声は届かなかったけど
でも、なんて言ったのかはっきりとわかった。
ナナしか愛せない
真っ直ぐの瞳がわたしを見つめている。
嘘だ…冬二がわたしのこと好きだなんて……
でも、彼の目は真剣そのものだった。