激しく、優しく、愛して





その時チラッとこっちを初めて見た冬二と
目が合った。



「じゃあナナちゃん、また来るよ。
ごちそうさま」


いつもはこんなことしないけど
もうあの3人を見たくない一心で弁護士先生を
扉までお見送りする。


「わざわざありがとう」


「いえ、ありがとうございました」


タクシーがもう見えなくなってからも
店に戻る気がなかった。


部屋に行こう。常連さんもいないし客も
あの3人だけだし。




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