サガシモノ
☆☆☆
結局、今日もまた探し物が見つかる事はなかった。
だけど今までに比べてみれば今日の収穫はとても大きなものだった。
4人の名前、探し物の腕時計もわかったんだから。
随分と前進できたと思う。
旧校舎を出たあたしたちは、午前中に集合することになった。
アルバムで見たあの住所へ行ってみるのだ。
「じゃぁ、また明日……じゃなくて今日の朝、だな」
陽がそう言い、手を振って帰って行く。
海と渚は同じ方向へと帰って行った。
「俺たちも早く帰ろうぜ。送ってく」
「ありがとう」
健の言葉に甘えてあたしたちは2人で歩き出した。
ほどよい疲れが眠気を誘う。
その時だった、眠気をかき消すように空から雨が降り出したのだ。
真夏のスコールだ。
あっという間に大雨になり、あたしと健は民家の駐車場へと非難した。
「うわぁ、びしょ濡れだ」
大粒の雨に打たれたおかげで、服から水滴がしたたり落ちていく。
「大丈夫か、咲紀」
「大丈夫だよ。健こそ大丈夫?」
「俺は全然平気だって。プールに入ったと思えばいいんだから」
プールって。
健の言葉に思わず笑った、その時だった。
結局、今日もまた探し物が見つかる事はなかった。
だけど今までに比べてみれば今日の収穫はとても大きなものだった。
4人の名前、探し物の腕時計もわかったんだから。
随分と前進できたと思う。
旧校舎を出たあたしたちは、午前中に集合することになった。
アルバムで見たあの住所へ行ってみるのだ。
「じゃぁ、また明日……じゃなくて今日の朝、だな」
陽がそう言い、手を振って帰って行く。
海と渚は同じ方向へと帰って行った。
「俺たちも早く帰ろうぜ。送ってく」
「ありがとう」
健の言葉に甘えてあたしたちは2人で歩き出した。
ほどよい疲れが眠気を誘う。
その時だった、眠気をかき消すように空から雨が降り出したのだ。
真夏のスコールだ。
あっという間に大雨になり、あたしと健は民家の駐車場へと非難した。
「うわぁ、びしょ濡れだ」
大粒の雨に打たれたおかげで、服から水滴がしたたり落ちていく。
「大丈夫か、咲紀」
「大丈夫だよ。健こそ大丈夫?」
「俺は全然平気だって。プールに入ったと思えばいいんだから」
プールって。
健の言葉に思わず笑った、その時だった。