サガシモノ
五十嵐孝
朝8時になっていた。


あたしは大あくびをしながらベッドを下りて、着替えをした。


まだ頭はボーっとしている。


最近しっかり眠れていないから立っているだけで少ししんどい。


それでも今日はみんなと集まらないといけないので、どうにか家を出た。


昨日のスコールはあっという間に終わり、今は頭痛を起こしそうなほど天気がいい。


「咲紀!」


待ち合わせ場所のコンビニまで行くと、駐車場で健が待っていた。


「おはよう……」


力なくそう言うと、健があたしの顔を覗き込んできた。


「すっげークマだな」


目の下を指さしてそう言った。


「健もね」


お互いによく眠れていないというのがわかる状態だ。


「おはよう咲紀~」


コンビニから渚と海と陽の3人が出て来た。


それぞれジュースを手に持っている。


「みんなも疲れた顔してるね」


「さすがに、眠いな」


陽がそう言って欠伸をした。


「じゃぁさっさと行くか」


健がそう言い、ノートを開いた。


「誰に会いに行くの?」


ノートには4人分の住所が書かれている。
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