サガシモノ
バレる
松田邦夫の住んでいる場所がわかり、本人がいるかもしれないということもわかった。


あたしたちは夕方にもう一度あのアパートを訪れる事にして、一旦解散することになった。


夕方までまた少し眠っておこう。


そう思い家の玄関を開けた瞬間、目の前にお母さんが腕組みをして立っているのが見えて、息を飲んだ。


「もうお母さん、脅かさないでよ」


自分の家にまで幽霊が出たのかと思ってびっくりしてしまった。


お母さんを横目に玄関を上がった時「毎晩どこへ行っているの?」と、聞かれ、一瞬思考回路が停止した。


「え……?」


あたしはゆっくりとお母さんを見る。


お母さんは目を吊り上げてあたしを睨みつけている。
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