サガシモノ
「ここだ」


ノートを見ていた陽が民家を見上げてそう言った。


昔からある日本家屋。


瓦屋根に離れがある家だ。


「ここが武田陽太の家……?」


今までの2人は古民家やアパートだったので、目を見開いた。


今までに比べたら、少し敷居が高くなってしまった。


「行こう」


陽はそう言い、一番に歩き出したのだった。
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