サガシモノ
彼はジッとあたしを見つめて来る。


「あ……、あ……」


なにか言った方がいいのかどうかもわからず、口をパクパクさせるあたし。


その時だった。


「お前たちの大切なものを奪った! 返してほしければ俺たちの大切なものを探してくれ!」


そんな声が響き渡り、柱時計が3回鳴り響いた……。
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