サガシモノ
☆☆☆
それから30分ほど経過したとき、近藤先輩がファミレスに姿を見せた。
どこかへ行っていたのか、昨日よりも少し日焼けをしている。
「1年生のオカルト部全員がそろってるのか」
あたしたちを見て近藤先輩は驚いたように目を丸くした。
「近藤先輩、すごく言いにくいんですけど……」
近藤先輩が注文したオレンジジュースが運ばれてきたのを確認して、あたしはおずおずとそう言った。
「なんだよ。なにか問題でも起きたのか?」
オレンジジュースをひと口飲んで近藤先輩はそう聞いて来た。
問題が大きすぎて、言葉が喉に詰まってしまう。
危険だと忠告してくれたのに無視をして旧校舎に行ってしまった事も、近藤先輩はきっと怒るだろう。
「栞がいなくなりました」
唐突にそう言った陽に近藤先輩は何度も瞬きを繰り返した。
そしてあたしたちを見回してようやく1人足りないことに気が付いたようだ。
「いなくなったって?」
陽の真剣な表情を見て、近藤先輩はそう聞いた。
「昨日、椿山高校の旧校舎へ向かいました」
「は? うそだろ!?」
「本当です。だけど校舎から出て来て見ると、栞がいなかったんです」
それから30分ほど経過したとき、近藤先輩がファミレスに姿を見せた。
どこかへ行っていたのか、昨日よりも少し日焼けをしている。
「1年生のオカルト部全員がそろってるのか」
あたしたちを見て近藤先輩は驚いたように目を丸くした。
「近藤先輩、すごく言いにくいんですけど……」
近藤先輩が注文したオレンジジュースが運ばれてきたのを確認して、あたしはおずおずとそう言った。
「なんだよ。なにか問題でも起きたのか?」
オレンジジュースをひと口飲んで近藤先輩はそう聞いて来た。
問題が大きすぎて、言葉が喉に詰まってしまう。
危険だと忠告してくれたのに無視をして旧校舎に行ってしまった事も、近藤先輩はきっと怒るだろう。
「栞がいなくなりました」
唐突にそう言った陽に近藤先輩は何度も瞬きを繰り返した。
そしてあたしたちを見回してようやく1人足りないことに気が付いたようだ。
「いなくなったって?」
陽の真剣な表情を見て、近藤先輩はそう聞いた。
「昨日、椿山高校の旧校舎へ向かいました」
「は? うそだろ!?」
「本当です。だけど校舎から出て来て見ると、栞がいなかったんです」