サガシモノ
そう思ったときだった、人影が近づいてきて「あれ? 咲紀ちゃん?」と、呼ばれた。
あたしは驚いて振り向き、そして「あ、近藤先輩!」と、目を丸くした。
後ろに立っていたのは2年生の近藤聡(コンドウ サトシ)先輩だ。
背が高くて色黒で、一見スポーツマンタイプな近藤先輩は実はオカルト部という部活に所属していた。
そしてあたしたち3人も、そのオカルト部の部員なのだ。
近藤先輩の顔を見た瞬間、あたしたち3人は顔を見合わせた。
お祭りとか海とか山とかより、もっと行くべき場所があったみたいだ。
「課題やってたのか? 勉強熱心だなぁ」
テーブルの上に出しっぱなしの教科書とノートを見て、近藤先輩はそう言った。
「そんなんじゃないですよ。早く終わらせて夏休みを満喫したいんです」
栞がすかさずそう言った。
「なるほど? で、行く場所は決まったのか?」
近藤先輩はそう聞きながら、あたしたちの前に椅子に座った。
テーブルの上に心霊スポット特集と書かれた雑誌が置かれる。
やっぱり、夏でオカルト部と言えば心霊スポットだよね!
あたしは心の中で何度も頷いた。
生まれてから今まで幽霊なんて1度も見たことがない。
幽霊の存在を信じているかと言われれば返答に困るところで、全く信じていないというワケでもないし、信じているとも言えなかった。
なんせ、見たことがないんだから。
あたしは驚いて振り向き、そして「あ、近藤先輩!」と、目を丸くした。
後ろに立っていたのは2年生の近藤聡(コンドウ サトシ)先輩だ。
背が高くて色黒で、一見スポーツマンタイプな近藤先輩は実はオカルト部という部活に所属していた。
そしてあたしたち3人も、そのオカルト部の部員なのだ。
近藤先輩の顔を見た瞬間、あたしたち3人は顔を見合わせた。
お祭りとか海とか山とかより、もっと行くべき場所があったみたいだ。
「課題やってたのか? 勉強熱心だなぁ」
テーブルの上に出しっぱなしの教科書とノートを見て、近藤先輩はそう言った。
「そんなんじゃないですよ。早く終わらせて夏休みを満喫したいんです」
栞がすかさずそう言った。
「なるほど? で、行く場所は決まったのか?」
近藤先輩はそう聞きながら、あたしたちの前に椅子に座った。
テーブルの上に心霊スポット特集と書かれた雑誌が置かれる。
やっぱり、夏でオカルト部と言えば心霊スポットだよね!
あたしは心の中で何度も頷いた。
生まれてから今まで幽霊なんて1度も見たことがない。
幽霊の存在を信じているかと言われれば返答に困るところで、全く信じていないというワケでもないし、信じているとも言えなかった。
なんせ、見たことがないんだから。