サガシモノ
どうしてそんな差が出るのかわからないけれど、記憶として止まっているものと今の彼らの姿を直接見るのとでは違うということだ。


「へぇ、そうなんだ……?」


渚は感心したように何度も頷く。


「勝手な想像だけどね」


あたしが言うと、


「わかってるよ」


と、返された。


「後は時間。2時に探し物が始まって、3時に終わる」


「それって、別に終わらせる必要ねぇんじゃねぇの?」


そう言ったのは海だった。


海はさっき注文したアイスカフェオレを飲んでいる。


「まぁ確かに。映像が途切れても探し続けることはできるかもしれない」


陽はそう言い、頷いた。


「でもそれは探し物が何か、ちゃんとわかってからじゃないとね」


あたしはそう言った。


「そう、そこが問題だ」


陽はそう言って一旦ペンを置いた。
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