サガシモノ
時代
家に戻って来たあたしは家にいたお母さんにさっそく話を聞いてみる事にした。
今42歳のお母さんは26年前あたしと同じ16歳だった。
「ねぇお母さんの高校生時代ってどんなだった?」
「なによ急に」
リビングでおせんべいを食べながらテレビを見ていたお母さんは怪訝そうな顔を浮かべた。
「ちょっと気になって」
あたしは曖昧に笑ってごまかした。
「お母さんたちの時代はとっても穏やかだったわよ」
お母さんは懐かしむように目を細めてそう言った。
「そうなんだ?」
「えぇ。少し昔にヤンキーブームがあったけれど、それもひと段落して安定している時代だったと思うわ」
ヤンキーブームって……。
産れる時代が少し早ければお母さんもヤンキーになっていたのかな?
「お母さんにとって、その頃の宝物ってなに?」
「宝物? なんだったからしらねぇ?」
お母さんは頬に手を当てて首を傾げた。
一生懸命思い出そうとしているけれど、眉間にシワを寄せたまま黙り込んでしまった。
今42歳のお母さんは26年前あたしと同じ16歳だった。
「ねぇお母さんの高校生時代ってどんなだった?」
「なによ急に」
リビングでおせんべいを食べながらテレビを見ていたお母さんは怪訝そうな顔を浮かべた。
「ちょっと気になって」
あたしは曖昧に笑ってごまかした。
「お母さんたちの時代はとっても穏やかだったわよ」
お母さんは懐かしむように目を細めてそう言った。
「そうなんだ?」
「えぇ。少し昔にヤンキーブームがあったけれど、それもひと段落して安定している時代だったと思うわ」
ヤンキーブームって……。
産れる時代が少し早ければお母さんもヤンキーになっていたのかな?
「お母さんにとって、その頃の宝物ってなに?」
「宝物? なんだったからしらねぇ?」
お母さんは頬に手を当てて首を傾げた。
一生懸命思い出そうとしているけれど、眉間にシワを寄せたまま黙り込んでしまった。