サガシモノ
「絶対だぞ? 今から教える場所は本気でヤバイ所なんだ。素人が足を踏み込んでいい場所じゃない」


念を押して来る近藤先輩に、あたしはゴクリと唾を飲み込んだ。


それほど危険な場所がこの街にあるなんて、思ってもいなかった。


「早く、教えてください」


栞が目を輝かせてそう言った。


近藤先輩は周囲を確認し、そして声を小さくしてこう言った。


「椿山高校の旧校舎だ」
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