君の隣に
コンコン…

「失礼します…」

相変わらず先生がいない。

「消毒だけでいいかな…」

ガラガラ…

「先生いないの?えりな…」

「将生…どーしたの?」

なんで将生が?

「なんで将生がいるの?具合わるいの?」

将生は私を見つめて黙ってる。

「…そんな事より指…。」

「あー、大したことないよ。そんな痛くないし。」

本当はめちゃくちゃ痛い。

「俺が手当する。任せて。」

そういうと私の手をとって椅子に座らせた。

「大丈夫、早く戻らないと先生に…」

「うるさい、黙れ。」

え…将生?何で起こってるの?

「…ごめん…」

「はい、終わり。」

将生の手当はすごく綺麗だった。

「ありがとう。うれしい!」

「おう…じゃ、戻るか!」

将生は結局何しに来たの?

まさか私の手当に?

何でこんなに嬉しいんだろう…
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