君の隣に
「涼太何見てるの?」
涼太がぼーっと廊下を見るから気になった。
「廊下見てるってわかるでしょ、おばかさん。…まーくん、なにしてんの?」
涼太はまーくんという男の子に教室から廊下へ話しかけた。
「えりな、こいつまーくん。望月将生(まさき)で小学校からの友達なんだ。話すのは初めてだよな。」
まーくん…何回か聞いたことある気がする。
女の子に人気の男の子だったような…。
「えりなだよ、よろしく!」
苗字言い忘れた…。
ま、いいっか!ためだし。
「将生だよ、よろしくな。えりな。」
確かにかっこいいかも。
裕樹と同じ位の身長でかなり高い。
かっこいいけど私のタイプじゃないかな。
「あのさ、えりな…言っとくけどまーくん同じクラスだから。初めましてみたいな顔すんのやめて。笑う…。」
「え…まじで?同じクラスなの?見たことない気がするんだけど…。」
なんで初めて顔を見たんだろう…クラスの顔ほとんど覚えてるのに。
「うん、まじ。ね、まーくん。」
「ああ、まじ。俺はえりなの存在知ってたけどな。まじえりなは面白いわ。俺よく寝てるから授業中とか見えないかも。だからわかんないのかな。」
面白い?なにが?さっぱりわかんない。
てか、私将生のこと知らなかったんだよね…。
うそ、私最低じゃん!
でも授業中寝てるのが悪いよね!