線香花火
線香花火〜玲side〜
「エレナ、あのさーー…」
俺は今、人生で1番緊張している。
幼馴染のエレナに、
一世一代の告白をする時が来たのだ!!
せっかくおばさんから頂いたチャンス、
無駄にはしない!
「玲?」
エレナが不安そうな顔で俺を見る。
おい、何だこの可愛い生き物は!
俺の幼馴染だ!そうだ!そうなんだ!
ってか、本人は気付いてないんだろうが、
俺たちの身長差的に、今お前上目遣いなの!
上目遣い気持ち悪いとか言う奴いるけど
エレナの上目遣いは本当に可愛いんだって!
若干茶色い瞳にさ、うるうる潤んだ瞳にさ、
見つめられるこっちの気にもなれや!!
「エレナ ーー…」
「玲?」
「s…せ、線香花火しようぜ」
あーーー!!俺のヘタレーーーー!!!
母音まで出たぞ!Sまで出たぞ!!
何だよ せ って!!す だろ、す!!!
「せ、線香花火…?」
いや、そりゃ驚くわな。