線香花火



「お、おうう!!」


ほんとは、告ってから線香花火の予定だった
けど、もーこの際どーにでもなれ!!


「線香花火、持ってるの?」


「おう!だからさ、やろ!」


「いいよ!」


それから謎の線香花火が始まった。


でも、思ったよりエレナがはしゃいでて、
喜んでくれて、良かった。


笑ってる可愛い可愛いエレナを独り占め出来る
俺が1番幸せなんだけどさ。




「ねぇ、知ってる?」


いきなりエレナが大切そうな物を見る目に
なって話しかけてきた。


「ん…?」


「線香花火に願い事をかけて、
8秒以上火が落ちなければ、
願いが叶うんだって ーー…!」




これだ、と俺は思った。


そして、幼馴染の恋は、
小さな火に託されたのだ ーー。









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