病気持ち少女とNo.1暴走族

もう、一気に力が抜けて倒れるが
ギリギリ前に手を出して倒れるのを阻止する。



…帰らなきゃ…。


力を振り絞って立ち上がり、
有栖川組を出るとそこにはさっき
乗ったタクシーがまだいた。





「…お嬢ちゃん、お嬢ちゃんは英雄だね」



「さわら、ないで…。
血塗れ…だからっ…ゴホッゴホッ」



「そんなの気にしないさ。
病院に行こう」





タクシー運転手のおじさんに
体を支えられて後部座席に座り、
おじさんはお兄さんのいる病院に
送ってくれた。
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