病気持ち少女とNo.1暴走族
靴は茶色で少しヒールのついたサンダル。
「さ、ここに座ってじっとしてて」
便座に座らせ、
私は鞄から化粧ポーチを出す。
「目、閉じててね」
「は、はい!」
「もう少し緩く。
力抜いて」
「す、すいません…」
元がいいからナチュラルでいいよね。
10分かけて蛍に化粧をし、
蛍が元着ていた服を紙袋に畳んで入れた。
「こ、これが私…?!!」
「化粧って凄いよね。
ま、アンタの元が良かったから
ナチュラルだけどね。
さ、鈴翔の所行くよ」
「あ、あの!」
「ん?」
「…最初、悪い子だと思ってた…」
うん。だってそういう事してるからね。