病気持ち少女とNo.1暴走族
目覚めの花びら
「………さ、くら…」
目を開けると明るい太陽の光と
桜の花びら。
まだ力の入らない腕で何とか起き上がり、
周りを見渡す。
「…病室か」
開いてる窓から暖かい風が部屋に吹き、
私の黒髪を靡かせる。
その暖かい風に乗って桜の花びらも
病室の中で舞う。
起きたばかりでボーっとしていた頭が
段々と正常になっていき。
頭の中に響いていた声を思い出す。
「……死んでない!!!!!」
気づいたのは数分後。
え?まじ?
私生きてる?
奇跡だ…。
私、生きてる…。
バッと着ていた服を脱ぎ捨てて
傷がないかチェック。
腕、お腹、太もも、足…。
…傷跡がない。
って事は、傷跡がなくなるくらい私は
眠ってた…と。