病気持ち少女とNo.1暴走族
可愛い…。
…って、三島??
「…そっか、三島…か。
えっと、馨ちゃん、
私をお兄ちゃんのところに
案内してくれる?」
「うん!いいよ~!
早く!早く!」
まだ小さい馨ちゃんが私の腕を掴んで
引っ張ってく。
思ったよりも力が強い。
そして、ついた場所はやっぱり中庭だ。
「あれがお兄ちゃん!
お兄ちゃんはね、勇者なんだって!」
「ふふっ。うん。知ってるよ」
裸足で中庭出るの久しぶりだ。
あ、寝てたから当たり前か。
7年前も座っていたあのベンチで
ぼーっと上を見てる男の子に
私は近づく。