病気持ち少女とNo.1暴走族
…あの子、名前言わない気だ。
はぁ、面倒くさい。
また鈴翔に見られても困る。
「その子、えー…。
神谷 蛍だっけ?
うん。神谷 蛍だ」
「…ふぅん。ありがとね」
心ではそう思ってないみたいだけどね。
鋭い目で睨まれた。
あらあら可愛い子ね〜。
でも全然怖くなーい。
「じゃあ、蛍ちゃんって呼ぶね!
蛍ちゃん、屋上行こっか♪」
じゃ、私はトイレでも行ってこようかなぁ。
もうそろそろ時間だし。
「俺、用事あるから先行ってろ」
「「りょーかい!」」
「鈴翔、あまりいじめたらダメだよ?」
「…あぁ」