夜空の下の帰り道

2

「星名さーん、終わったよ」

塾の先生から、全問〇になったプリントと次に持ってくる宿題プリントを渡され、やっと帰れる!!


やっとおわったーーーー寝れる~!!


全問〇になったのは22時半頃


さすがに、眠い…


さて、お母さんに電話して迎えに来てもらいますか



「おわったーーーー先生さ、今日は難しすぎだから、次回は簡単にしてね!」




プリントや筆箱をかばんに入れていると
五十嵐が、先生に文句言ってる



いっつも難しすぎだーとか言ってるくせに
そこそこかしこいんだよなぁ…




「雅!おわったよね?一緒に迎え待とうよー」


おっ凜奈、終わったんだ!

凜奈も親に電話して迎えに来てもらってるから

2人でいっつもくだらん話して親を待ってる



「うん!もっちろーん!行こっ~」






「「ありがとうございましたーー」」


先生に挨拶して、それぞれ親に電話して
塾から少し歩いたところにある駐車場に行って親を待つ

これがいつものスタイル!





塾を出て少し歩いてたら後ろから足音が……



「俺のことも待てやーーーー」


あ、五十嵐か……


「五十嵐かよ、、、」

凜奈も同じこと思ってる




「俺で悪いかよ、山崎」


「そんなことは言ってない」



凜奈と五十嵐のふたりの会話は面白いんだよなぁ


「そういえばさ、そろそろ修学旅行だよね!」


「ナイス山崎~!俺さ提案あるんだけど!!」


五十嵐、なにやら珍しく張り切ってる…


「俺だけさ、修学旅行の目的地違うよな?」


そう、五十嵐の中学校だけは沖縄へ
そのほかの市内の中学は基本的に関西へ


「だからさ、関西のお土産欲しいわけ~」




……え?
これ、うちらが買ってくるの?


「五十嵐~うちらにタダでお土産買ってきてーとか、聞かないからね!」


ただ買って欲しいとか言われても!!!


「そうだよ!雅の言う通りだよ!」

凜奈も同じこと思ったみたい



「だからさ、提案なんだよ!!」



え?どゆこと?


凜奈と私は顔を見合わせ首をかしげた


「お前らが俺に関西のお土産を買ってくる、俺はお前らに沖縄のお土産を買ってくる」


……ほぉ、なるほど。
それで、張り切ってるわけだ。


「それならOK!!雅も?」


「う、うん!」


「なら、ちゃーんと可愛いお土産を期待してますよ!雅も言ってやれー」



「かわいいのねーーー!!!」



お願いしとかないと、私だけが損しちゃ困るもんね



五十嵐くんは頭を掻きながら

「はーぃ、ったく、わかったー」





「「じゃ、おねがいしまーっす」」

凜奈と私で五十嵐くんにお願いして、話も一段落したところで

うちらの親の車が駐車場に来た




「はぁ、いつも、もっと話したいのに~~」

うん、そうだ。
迎えに来るまでたった10分。

10分しか凜奈と、ゆっくり話す時間がない。


「今日は五十嵐が乱入してきたもんねぇ、んじゃ、凜奈!おつかれーー」


「雅もおつかれー」





凜奈とバイバイしてそれぞれ車に乗り家に帰る






修学旅行のお土産……


お土産なんて男子に買ったことないよ~



誰かに相談するほどの内容じゃないし……






凜奈は何買うのか聞いてみよーっと



家に帰り、まぶたが半分閉じた状態でお風呂に入り、ベッドに寝転んだのも束の間、すぐに寝てしまった
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