俺が彼女に会えない理由
迎えに来てくれた風花のお母さんは、「あとで、私から冬弥くんのお母さんに連絡します」と先生に告げ、俺を車に乗せた。
そして、抱き抱えるように家に入れると和室に敷いた布団に寝かせてくれた。
それは、太陽の匂いのするきちんと干された暖かくて清潔な布団で、このうえなく気持ちが良かった。
「ねえ、冬弥くん、好きな物なに?普段はどんなお料理を食べてるの?」
「カップラーメンかスーパーの惣菜」
俺が寝る傍らで、リンゴの皮をするするとむいていたお母さんの手が止まった。
「たまにでしょ?」
「夕飯は、いつも、そのどっちかです」
「ほんと?そう・・・。お母さん、お忙しいのね」
手際よくリンゴをスパスパと切りながら、
「夕食、何にしようかって考えてたんだけど、クリームシチューでいいかな?野菜たっぷりの。もし、食べられそうだったら、食べて行ってね。リンゴ、ここに置いとくから、良かったら食べてね。ゆっくり寝てね。夕飯の時間になったら、また起こしに来るから」
そうして、その晩、俺は風邪で食欲がなかったはずなのに、クリームシチューをお代わりまでしてお腹いっぱいに食べたのだった。
そして、抱き抱えるように家に入れると和室に敷いた布団に寝かせてくれた。
それは、太陽の匂いのするきちんと干された暖かくて清潔な布団で、このうえなく気持ちが良かった。
「ねえ、冬弥くん、好きな物なに?普段はどんなお料理を食べてるの?」
「カップラーメンかスーパーの惣菜」
俺が寝る傍らで、リンゴの皮をするするとむいていたお母さんの手が止まった。
「たまにでしょ?」
「夕飯は、いつも、そのどっちかです」
「ほんと?そう・・・。お母さん、お忙しいのね」
手際よくリンゴをスパスパと切りながら、
「夕食、何にしようかって考えてたんだけど、クリームシチューでいいかな?野菜たっぷりの。もし、食べられそうだったら、食べて行ってね。リンゴ、ここに置いとくから、良かったら食べてね。ゆっくり寝てね。夕飯の時間になったら、また起こしに来るから」
そうして、その晩、俺は風邪で食欲がなかったはずなのに、クリームシチューをお代わりまでしてお腹いっぱいに食べたのだった。