俺が彼女に会えない理由
きょとんとした表情をこちらに向け、立ち止まった。

「冬弥くん?!」

マフラーを下げて声をあげた彼女の顔に微笑みが広がっているのを見て、緊張が一気に解けていった。

おかげで、小学生のころのような気持で接することができた。

「お互い、受かるといいな」

「うん!」

その笑顔が見られただけでも満足だった。

「なんか、話すの、久しぶりだね」

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