俺が彼女に会えない理由
風花への気持ちを、このまま言わないでいいのか?

今、このチャンスを逃したらもうチャンスはないかもしれない。

きっと、このままでいたら高校も何もないまま終わってしまい、別々の進路を歩み、風花とは無縁の人生になってしまう。

それだけは、嫌だ。そんな展開は、どうしても避けたい。

ほんの数秒のあいだに、それらが頭をかけめぐった。

そして、覚悟を決めた。

「本気だよ」

思い切って言った。
別に嫌われてもいい。何もないまま卒業して後悔するより、はっきり伝えて後悔するほうがマシだと思った。
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