俺が彼女に会えない理由
だが、翌週から、思いもかけず、風花から笑顔が次第に失われていくこととなった。
まず、風花のお母さんが入院した。
胆石の手術らしく、三日間ほど入院するらしかった。
「別に、命に関わる手術じゃないから」と、初日はいつもの風花だったが、翌日、学校帰りに病院に寄った風花に電話すると、かなり沈んだ声だった。
「お母さんの様態、そんなに悪いのか?」
「え?お母さんは、大丈夫」
そんなやりとりをしたが、会話が続かなくてすぐに電話は終わった。
案の定、学校で会うと、「心配しないで」と言うわりには元気がない。
「どうした?」と聞いても、「なんでもない」と作り笑いが返って来るだけだった。
二人でいるときもそうだったけれど、授業中や女子たちと話しているときの風花を遠めから見ていても、心ここにあらずという感じで抜け殻になってしまったようだった。
まず、風花のお母さんが入院した。
胆石の手術らしく、三日間ほど入院するらしかった。
「別に、命に関わる手術じゃないから」と、初日はいつもの風花だったが、翌日、学校帰りに病院に寄った風花に電話すると、かなり沈んだ声だった。
「お母さんの様態、そんなに悪いのか?」
「え?お母さんは、大丈夫」
そんなやりとりをしたが、会話が続かなくてすぐに電話は終わった。
案の定、学校で会うと、「心配しないで」と言うわりには元気がない。
「どうした?」と聞いても、「なんでもない」と作り笑いが返って来るだけだった。
二人でいるときもそうだったけれど、授業中や女子たちと話しているときの風花を遠めから見ていても、心ここにあらずという感じで抜け殻になってしまったようだった。