俺が彼女に会えない理由
風花の目から冷え切った拒絶感みたいなものを感じて、それ以上、聞くのはやめた。

もし自分が何かに悩んでいるとしたら、しつこく聞かれるよりは、そうっとしておいてほしいと思う。

だから、様子を見守ることにした。

今まで、よく行っていたさくらの山公園に誘っても、風花は「ごめん、帰る」と言って一緒に公園に行くことも無くなった。

そんなふうなまま、三日が過ぎ、五日が過ぎ、一週間が過ぎていった。

そうして、6月29日。あの日曜日。悲劇の日がやって来た。

死はあまりにも突然で、あまりにも冷酷で、恐ろしさの極みだった。




・・・そして、俺の青春は終わった。


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