俺が彼女に会えない理由
彼女が亡くなった日、不可解な夢を見た。

俺は、駅から続く大通りを自転車でひたすら走っていた。
どこへ向かっているのかはわからないけれど、とにかく猛スピードで急いでいた。
その途中、突然、曲がり角から飛び出して来た自転車と衝突した。

自転車ごと転倒し、宙に投げ出され、地面に頭を強打した。

そして、後ろから走って来た車にはねられた。

俺は、死んだ。

本当に、死んだと思った。

そこで、目が覚めた。
夢とは思えなかった。

たまらなく、嫌な気分だった。
全身がねっとりとした恐怖に包まれ、目が覚めてもしばらく呆然としていた。

・・・だが、それは夢で終わらなかった。

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