私に恋してくれますか?
その後、
3人でコーヒーを飲み、
「やっぱり美味いな。」と足立先生は私に微笑みかけ、席を立った。

「雨降って地固まるってかんじ?
俺って、お人好しだよねえ。
あのまま喧嘩別れさせてもよかったのに…
でもさあ、雛子ちゃんの涙は見たくなかったし、
俺も横から、雛子ちゃんを奪ったってコドモにおもわれたくなかったんだよねえ。
俺のプライドが許さなかったって事で…。」
と玄関で私に言って、私の頭を撫で、時計を持って帰って行った。

やっぱり、
足立先生は面倒見が良い。

私達よりずっとオトナの人だ。

先生に本当に好きになってもらえる人は幸せだな。

そう思いながら、
エレベーターに乗り込むまで後ろ姿を見送った。



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