私に恋してくれますか?
私が言葉を失っていると…

「ばーちゃんが俺の嫁に。って用意してたもの。
ちなみに兄貴の嫁にも用意してあった。
こないだ、兄貴の婚約者がしてたのをみたけど、長方形だったかな。」と言ったので、

「スグルくん、婚約したんですか?」と顔を上げると、

「そ。昔から付き合ってた彼女と。
俺がstormに戻って売れる家具を仕入れるから好きな女と結婚しろって言ったら、
あっさり、政略結婚は辞めたみたいだ。」とクスクス笑った。

良かった。
私は嬉しくなって指輪を見つめた。

トオルくんのおばあちゃんが用意してくれた指輪。
ものすごく贅沢なものだけど、貰っておきたい。

「大切にします。」とトオルくんを見つめると、

「外に出るときはちゃんと付けておけよ。
他の男に売約済みってわかるように…」と真面目な顔を見せた。
< 156 / 191 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop