私に恋してくれますか?
「あとさあ。ピーコにお願いが…」とトオルくんは頭をかきながら、リビングの外に行き
また、すぐにやって来る。

にゃおん

と声がする。レオンだ。
レオンはゆっくりリビングにやってきて
ヒラリと私の膝に飛び乗った。

「レオン、元気だった?
レオンはどうしたかなって心配してたの。」

と私が笑顔でレオンの顔を撫でると
手に顔をを押し付け甘えて来る。
相変わらず可愛い。

「ここで飼ってもいいかな?
離れにお手伝いさんが住んでて、預かってもらってたんだ。
でも、お手伝いさんももう歳だから、引退したいって言われてて、
レオンも一緒に連れていってもいいって言ってくれたんだけど…
俺、レオンが好きなんだよね。
ピーコが許してくれるんなら、ここで飼いたい。」と私の顔をじっと見た。

「もちろん、いいですよ。
動物を飼うのは初めてですけど…
きっと、レオンと仲良くできます。」と私が笑うと、

トオルくんはホッとしたようにレオンの頭をゴシゴシ撫で、

「良かったな。レオン」と言っているけど、

レオンは迷惑そうに、トオルくんの手にじゃれついて、にゃーと鳴いた。
< 177 / 191 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop