私に恋してくれますか?
私は慌てて真っ赤になりながらケトル見つけ、

「み、ミネラルウオーターってどこですか?」と振り向くと

「俺は、コーヒーの水は沸かすから、浄水器の水使うけど、
まあ、気になるんなら、冷蔵庫に入ってる…。」とトオルくんが言ったので、

「すっ、すみません!…浄水器の水を使います。」と言うと、

「いいよ。謝らなくて…。
俺の普通の生活ってヤツに少しずつ慣れてよ。」とトオルくんは笑って、

「ピーコ、普通って人それぞれでだから…。
ピーコの普通を探せばいい。
俺の普通は、沸かすお湯は浄水器の水。そのまま飲むのはミネラルウオーター。
食事は3食だけど、朝はコーヒーとパンだけ。
料理はほとんどしないけど、昼飯は右近が作ってくれるから1番豪華かな?
会費制だから、ピーコも食べるなら、毎食500円ね。
しばらくは俺が出しとくよ。
夕飯は外食って言うか居酒屋。かコンビニ。
風呂は酔っ払った時と、夏はシャワーだけど、今は湯船に入るよ。
落とし込みの風呂だから、毎日掃除してお湯を張る。
ピーコは女の子だから、先に入って。
順番に入らないと、お湯が冷めるから、俺も入れるタイミングで。」と言って、にかっと笑った。

「はい!」と声を出すと、

「お湯沸くね。お茶はここに入ってる。」と戸棚を開けてくれた。

私は出された湯飲みと急須も温め、少し温度が下がった湯を使ってお茶を淹れた。

サラダを分け合ってお皿に盛り、お弁当をレンジで温める。
蓋もそのまま温められるんだ。って少し驚きながら、
いただきます。と一緒に手を合わせて、向かい合って食卓に座る。

「ピーコはお茶を淹れるの上手いね。
お茶係はピーコだな。」とトオルくんは笑顔を見せた。

コンビニのお弁当って少し味が濃いけど、案外美味しい。って

ひとつ発見出来た。
< 24 / 191 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop