もう二度と昇らない太陽を探す向日葵
あとがき
初めまして。日向あおいと申します。この度は、本作品を手にとってくださりありがとうございます。
私が彼と出会ったこと、彼と恋をしたこと、それから、彼と過ごした辛くも幸せな日々。それらを形にし、当たり前ではない命の尊さを感じていただきたい。そう思い、今回この本を出版させていただくこととなりました。
本を出版するにあたっての著者名(ペンネーム)ですが、〝向日あおい〟、この名前は私の本名ではありません。
この名前の由来は、彼が私を向日葵のようだと表現してくれたこと。そして、その〝葵(アオイ)〟という漢字をあえて平仮名にしたのは、私が彼の名前の漢字を〝シゲル〟と読むところを〝アオイ〟とずっと呼び間違えてしまっていたという思い出も含め、私と彼、二人を想うための名前。二人の日々を、二人で残すためにつけた名前です。
最後に彼が残した手紙でも、彼は、私のことを向日葵のような真っ直ぐな女の子だと言いました。ですが、私は本当に真っ直ぐな女の子だったのでしょうか。そして、今も真っ直ぐ生きられているでしょうか。
心筋症という難病を抱え、強く、逞しく、私の前では辛い顔ひとつ見せずに笑ってくれていた彼。そんな彼が、自ら命を絶った。私は、その原因は私にもあると思っています。