強引専務の甘い手ほどき
私が4週間グッタリ病院で寝ている間に、色々な事が進んでいった。

入院したと聞いた私の両親が慌ててやってきたので、
キサラギさんと御両親と、顔合わせを済ませ、
結婚式は出産の翌年、来年の春に盛大に行われる事になったらしい。

キサラギさんは特別個室に私を入院させたので、
毎日病院に泊まっていて、病院から、出勤している。
何冊もの育児書と、雑誌を持ち込み、私の世話を焼きながら、
枕元で育メンになる勉強の真っ最中だ。
雑学も大切なことも、私に読み聞かせ、
飽きずに私のそばにいる。

まあ、妊娠初期の私の不調はお腹の子供には関係ないって言うことで、
比較的安心して入院していられた。

明日は湘南の支店のオープンだ。

キサラギさんも、これでひと段落って感じかな。

支店のオープンに伴って、
結城くんは限定の新作のケーキを作っているということだ。

食べられる日が楽しみだ。

私も少しずつ、食べたものを吐かずにいられるようになってきて、
体重の減少が止まってきたみたいだ。

良かった。
早く部屋に帰りたい。

キサラギさんに、たくさん迷惑をかけた。
そう言うと、
妊娠させたのは俺だ。と髪を撫でて真面目な顔を見せたけれど…。

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