強引専務の甘い手ほどき
山下公園の前の古くからあるホテルで立食パーティーが開かれた。

私は真っ白い肩の開いたフンワリしたシンプルなドレスをを着て、
真っ白いバラのブーケを手にし、髪飾りも白いバラを使ってある。
首にはキサラギさんがつけてくれた、ダイヤのネックレスと、
レースのような模様のゴージャスなパールのネックレスを重ね付けしてある。
それに大きなダイヤの周りにぐるりとダイヤで囲まれたゴージャスなエンゲージリング。
(とても普段にはつけられないほど高価なモノ。)
とシンプルなホワイトゴールドのお揃いのマリッジリング。(これは付けていられる。)

少しお腹が目立って見えるけど、
3人のお披露目の場なので、
これでいいかなと思っている。

キサラギさんは隣でグレーのタキシードを着て、
凛々しく、落ち着いた表情を見せている。
うん。
チビ太のパパはカッコイイよ。
とお腹に話しかけていると、

美鈴ちゃんと結城君がやってきて、
「カエデさんとっても綺麗、すっかり奥様って感じですよ。」と笑いかけてきた。
「美鈴ちゃんと結城君がお付き合いするって思ってなかったなあ。」と笑うと、
「結城君の作るケーキにやられました。」と美鈴ちゃんが言って、
「ケーキだけって訳じゃねーだろ。」と結城君が機嫌の悪い顔をする。
美鈴ちゃんが頬を染めながら、
「そういう事は今はイイの!」と言って、
プンプン怒った顔で行ってしまうのを慌てて結城君が追っていった。

「結城はすでに尻に敷かれそうだな。」とキサラギさんが私に笑いかけ、
「キサラギは、カエデちゃんとチビ太にデレデレだけどね。」
とキサラギさんの後ろにいた石神さんがクスクス笑い、
「だってしょうがねーだろ、愛してるんだから」
とキサラギさんは不機嫌そうな顔をみせる。

いや、そんな顔でそんなことを言うかな。
相変わらず、恥ずかしいオトコだと顔が赤くなる。

たくさんの友人達に祝福され、
私達親子はとても幸せだって思った。



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