強引専務の甘い手ほどき
仕事場では隙のない彼女も、
家ではちょっと力を抜いている。

俺は時々、近所の公園でケントにサッカーを教える事にして、
2人にゆっくり近づいた。

まあ、レイは俺が10歳も年下って事があったので、
警戒心が薄かった事もあっただろう。
俺たちは仲良くなっていき、
レイもケントも俺をタクヤくんと呼んで、笑顔を見せるようになった。


1年経って
仕事が終わって2人きりになった時、
好きだって言ったら、ポカンとした顔で俺を見つめた。

俺は少し強引に抱き寄せ、
激しくくちづけすると、カラダから力が抜けて、俺の背中に腕を回してきた。

「レイが欲しい。」と耳元で囁くと、赤い顔で頷く。

それから俺たちはホテルの部屋で会って、
抱き合うようになった。


レイは俺が
結婚をほのめかしても、
ちっとも、本気にしていない。

俺には他にもオンナがいるって思っているらしい。

まあ、俺も今のところはそういう事にしておいた方が
レイも気が楽だろうと思っていたので、
放っておく事にした。

去年までは。
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