強引専務の甘い手ほどき
タクシーがやって来たので、大将に手伝ってもらってタクシーに専務を乗せる。
「専務…じゃなくってキサラギさん、住所言って下さい。」と何度も声をかけるが、
起きる気配がない。
タクシーの運転手さんが、
「これじゃ、困るよ」とため息をついた。


困った。どうしよう。
少し休めば起きるだろうか?
石神さんの連絡先を聞いておくんだった。と後悔しても、しかたない。

とりあえず、うちに運ぶしかないかな。
起きたら、また、タクシーを呼べばいいかな。
ここに上司を置き去りにするわけには行かないよねえ。

そう、決心して、
タクシーの運転手さんに近所の私の住所を言った。
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