強引専務の甘い手ほどき
店長室に入ると、店長に紺野さん。
おまけに2、3ヶ月に1度くらいしかやって来ない
日野(ひの)社長と、
社長秘書の水城(みずきさん。50代男性。)の姿があった。
この組み合わせは、入社時の面接以来だ。

これって、気がつかないうちに
マズイ事をしてたってかんじ?
心臓が思い切りバクバク音を立てる。

「座って。西島さん。」と店長が真面目な声を出す。
私はフラフラとおじさん4人の前に座る。

「緊張しなくていいよ。西島 楓さん。
君は入社して8年目になるそうだね。バイトもいれると10年か。
紺野に聞いたら、ルピナスのケーキの事に詳しい。って聞いてね。
ルピナスのケーキは好きかね。」と柔らかい声で社長が話しかけてくる。
「る、ルピナスのケーキは
今まで食べたケーキの中で1番好きです。」と、小さい声を出す。
社長はうん。と頷く。
「紺野が君はちゃんとルピナスのケーキが
大切にしているモノが分かってると言った。どう?」
と、さらに聞かれる。
「よい品質。と昔ながらの丁寧な味のケーキ。
本店限定のシュークリームがそれを表している。
と思っています。」と社長の目を見て言うと、

社長は私に微笑み、紺野さんと、秘書の顔を見て、うなずく。

な、なに?

「明日から、本社の秘書室勤務。をしてもらう事にするよ。
ヨロシク。西島さん。」と社長が私に言った。


えーーー?







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