強引専務の甘い手ほどき

勤務の後で。その3。

翌週、本店の結城くんから連絡があって、
結城くんが作り直したケーキを試食しに行くことになった。
私が外出の用意をしていると、専務が通りかかって、
「どっか行くのか?」と聞くので、
「本店のケーキの試食に…。専務、コーヒーですか?」と聞くと、
「いや、いい。」と言って眉間にしわを寄せたまま専務室に入っていった。

機嫌が悪い?


「行ってきます。そのまま帰宅です良いんですよね。」
と石神さんに確認すると、
クスクス笑いながら頷く。

私は「何が可笑しんだろう?」と思いながら
夏の日差しが強い中に外出する事にした。

まあいい。

結城くんがのケーキ楽しみだ。

紺野さんに会えるかな。

そうおもいながら、足取りも軽く本店に向かった。
< 46 / 122 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop