強引専務の甘い手ほどき
贅沢な部屋だ。
クイーンサイズのベットと、隣にリビングみたいな部屋が付いている。らしい。
私達は照明もつけずにくちづけしながら、ベットに倒れこむ。
「カエデが欲しかった。」とまぶたや耳に口付けながら、
キサラギさんは服をさっさと脱がせていく、
久しぶりって言ってたけど、そうは思えない。
きっと、久しぶりの定義が私の定義と違うんだなと思っている間に、
もう、全部脱がされていた。

短い恋だとしても、後悔はない。
彼はルピナスの後継者だ。
いつか結婚する相手は、私とは違う人だろう。

そんな事が頭をよぎるが、
彼の手の平と、指が私の身体を滑り、
柔らかい唇と舌が私の唇から、甘い声を吐き出させる。

狂おしく激しいくちづけ。
お互いを求めている事がわかる。
重ねられた手を強く握りあい、名前を呼びあう。
「カエデは俺のものだよ。」と何度も言いながら、
私の身体にキサラギさんは身体を深く埋めて、激しく私を求めてくる。
体位を変えながら、私に声が出なくなるほど、声を上げさせ、
流れる汗を私の上に落とす。

ちっとも加減しないじゃない。
大丈夫だって言ったくせに
私は薄れる意識を必死でたぐり寄せ、
キサラギさんの身体にしがみつく。
深い快楽で意識が遠のく頃、
キサラギさんが深く満足そうな呻きをあげ、
私の身体を深く抱いて動きを止めた。

そのまま眠りにつく。
キサラギさん、ちゃんと避妊した?
そんな事すら確認できなかったな。
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