強引専務の甘い手ほどき
翌朝、早い時間にシャワーを浴びたら、
手を取られてベットに引き戻され、もう1度身体を重ねた。
元気なヤツだ。
キサラギさんは私の身体にいくつも自分の印をつけ、
「もう、他の男とは寝れないよ。」と満足そうに私の額にキスをした。

独占欲の強い男だ。
まあ、別にいい。
キサラギさんに出会ってから他の男は見えていないから。

私はタクシーで部屋に帰り、もう一度シャワーを浴びてから、仕事に出かけた。
かなりお疲れだけど、休むわけにはいかない。
昨日、専務と私が一緒だったことを石神さんは知っているし、
しっかり仕事をしなければ。

そう思って仕事に向かった。

キサラギさんはホテルから出勤したみたいで、
専務室に入ってから着替えていた。

こら、朝帰りですって言ってませんか?
家に1度戻ればいいのに…。

「キサラギ、お前ってヤツは少しは隠そうって気がないのか?」
と朝のコーヒーを運んだ時に、石神さんに怒られている。
「なんで、隠さなくっちゃいけないんだよ?」
と言い返しながら、コーヒーを置いた私の手を掴んで、指先に唇をつけた。

ちょっと。

「カエデちゃんが困るだろう。」と、石神さんが言うけど、
「カエデは困らないよ。俺の事好きだし。」と赤面するようなことを言う。

「こっ、困ります。職場で、こういうことは…」と手を引っ込めると、
「だってさ。
仕事中は、カエデちゃんに触るな。」と石神さんがキッパリ言った。

「つまらん。いちゃいちゃしたいのに。」と、不機嫌な顔をみせながら、
石神さんと打ち合わせを始めた。

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