強引専務の甘い手ほどき

季節のケーキ。冬の新作。

一緒に暮らし始めて、2ヶ月が経った。

10月入って
そろそろ冬の季節のケーキを選ぶ時期だ。
それと一緒に
キサラギさんの任された駅ナカの店の近くの支店を任せる
パティシエの選考も行われる予定だ。

私のところに結城くんから連絡があり、
季節のケーキの試食をして欲しいって連絡があった。

楽しみだ。

当日、キサラギさんに寄り道しないで帰ってくるようにと
専務室に呼ばれてしかめつらシイ顔で言われる。

子供じゃないんだから。と機嫌の悪い顔を見せて私がじーっと見ると、

「ヤキモチだよ。
結城くんと仲が良いのが気に入らないんだ。
わかりやすいオトコだろ。」と専務室にいた石神さんが笑う。


「私は結城くんが作るケーキが好きです。」と言うと、
「それはわかってるんだよ。」とちょっとムキになってキサラギさんが顔を赤くした。

ノックの音がして、美鈴ちゃんの声がする。

「結城さんがいらっしゃいました。」と笑いをこらえた声で言った。

私が本店に行くはずだったのに…?







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