闇の中に咲くランの花 Ⅱ
さらに踏みつける力を強め、男の指が曲がっては行けない方向へと曲がろうとしていると
?「その変にしたらどうだ」
誰かが俺に声をかけた。
誰だよ…今いいところだろ?空気読めって。
?「お前…人殺しになりてぇのか?」
無視してとどめをさそうとするが、気が散ってトドメをさせない。
あ゙ぁっ!うっせぇな!
奏「テメェには関係ねぇだろ!てか、誰だよ!」
踏みつけるのを辞め、話しかけてくるやつの方を振り返った。
そこには、女が一人立っていた。
蘭蝶「蘭蝶だ…ソイツ死ぬぞ?」
奏「別に死ねばいい!俺の前から楓の前から消えればそれでいい!」
大体、こんなヤツらいなくなったところで誰も困らない!コイツらはきっと俺ら以外の他の奴らにも同じことをしてる。だったらいなくなればいーだろうがよ!
蘭蝶「お前が人殺しになって…そこの彼は喜ぶか?」
奏「はぁ?」
いきなり、何を言い出すんだ?俺や楓のこと、何ひとつとして知らないくせに。
蘭蝶「お前らは双子なんだろ?だったら考えてみろよ…そこの彼が人を殺したらどうする?…」
楓が人を殺す?
奏「そんなの嫌に決まってんだろ!」
第一ありえない。楓は優しい。人を殺すなんてできるわけない。
蘭蝶「じゃあお前が人を殺したらそこの彼はどう思うと思う?」