闇の中に咲くランの花 Ⅱ


奏「何してるの!あの子すっごい困ってたじゃん!」


楓「あの子に何かあるのか?」


すると、今の今まで黙っていた奏と楓がそう言ってきた。

そういえば、視界の端でアワアワしてたな。


海「ハァ…綾斗と愁は気づいたんじゃないの?」


呆れたように分かりやすくため息をついた海が俺と愁の方を見ながらそう言った。

奏と楓、潤は訳が分からないという顔をし、翔希は……少しずつ女の子の去っていった方に歩いている


愁「あの子のメガネに度は入ってませんね…それにあの髪質もウィッグとしか考えられません」


朔夜「そうだ。そしてあの子が……」


綾斗「蘭ってことだろ?」


翔希も気づいてたっぽいな。


潤「えぇ!?ほな早よ追いかけな!なんでもっとはよ言わんのや!」


俺は確信が微妙になかった。違和感だけ残ってた感じだからな。


海「だって馬鹿じゃない限り気づくでしょ?」


奏「それ、僕たちにケンカ売ってる?」


潤「そこにワイも入ってんのか!?」


綾斗「オメェらどうでもいい事でケンカすんな!蘭を追いかけるんだろ」


潤・奏・海「「「す、すいません…」」」


そしてオレ達はすぐ蘭が向かった方を探した。


翠「確かこっちの方に行ったと思ったけど……居たよ!」


蘭だ!


綾斗「蘭!!」


綾斗side end
< 60 / 460 >

この作品をシェア

pagetop